成長の後の衰退のなかで成長

どういうわけだか、未だかつてないくらい、お仕事でプログラミングをしています。まさかこんな日が来ようとは、と隔世の感です。

そもそも、既に成熟しきった業界にいます。と言うと、安定しているように思ってしまうかもしれません。しかし、もちろんそんなに甘くはありません。どのような業界でも、成熟しきってしまえば後に訪れるのは衰退です。衰退期にその波に呑まれてしまえば、あるところまで行ってしまえば止める手立てはなく、事業縮小まっしぐら待ったなしです。そうなる前に如何に付加価値を見出すか、もしくは、それまでのノウハウを活かして新商材をゲットするか、が勝負となります。
要は、新しいことを導入しないと生き残れないわけです。

製造業のエンジニアスタッフとしては、成長期にやることといえば割と明確で、いかに生産性を極限まで高めるかということとなります。
新しく始めた事業なんかだと経験値がなくノウハウも皆無なので、結構苦労します。ただ、やればやるだけ結果がでるとも言えます。「問題」は目の前にいっぱい転がっていて、それらをひたすら片付けていくのです。頑張ったら報われる、というのは精神衛生上たいへんよろしいことです。転職等を繰り返して、常に成長期に身を置いている人もいますよね。身体的にきつくても、それを上回るだけの快感が、"やったらやった分だけ結果が出る"にはあるのだと想像します。

さてしかし、どのような分野でも、成長期と言える期間が永遠に続くことはあり得なく、いつかは衰退期を迎えます。そうなれば、延命もしくは新たな成長の道を模索することになります。その延命のほう、いかに新たな付加価値を見出すか、という動きの一環の一部として、プログラミングをしているわけですよ。

しかし、いくら流行りの技術を導入しても、上手くいくかはわからないわけで、お仕事でやってるので別に文句があるわけではないのですが、今自分がやってることは意味があることなんだろうか、という思いを抱えながらやるのはまあまあストレスですよね。しかし、やった結果上手くいかなかった、というのもひとつの知見ですし、全てが無駄なわけではない、と思ってやるしかありません。
そう、ワタシはサラリーマンなのですから。

まあ、超前向きに考えるとしたら、事業がバンバン成長していってる時より、衰退をいかに避けるか考え抜いている時期の方が、スキルアップできるし個人的な成長を感じているかもしれません。皮肉なことでございます。そして、なかなかなマゾヒスティックですね。