大河ドラマ『青天を衝け』が終わった

『青天を衝け』を見終わりました。余すところなく全話視聴。たいへん面白かったですね。最近の大河ドラマは、見始めたものについては途中で脱落することがなくなってきました。歳をとるとはこういうことなのでしょうか。違うような気もしてきました。

『国を大きくするために励め』的な表現が出てくるわけですが、髷を結っていない人間が言うとリアリティがありますね。
戦国武将が主君のために頑張る様子は、どこから見ても完全に物語として楽しめます。一方、現代人が国のために頑張る様子は、ちょっと離れて見ると、『いやいやそこは自分のために頑張れよ』みたいにちょっと冷めてしまうところがあります。現代人に通じる髪型と言語がもつリアリティです。
頑張ってる人の話を見たり聞いたりして、『ああ、オレってば頑張ってないなあ、ガックシ』となる場合と似ているような気がします。

いつの時代の話であっても、歴史というのは地続きです。フィクションとはいえ、その時その時代に居たかもしれない人を描いているわけですから、その物語の中には現代への何かしらのフィードバックがあるものと思います。
明治以降のお話は、それ以前のお話と比べると、そのフィードバックがよりダイレクトに伝わってくる気がします。近いところだから地続き感が分かりやすいだけでしょうか。

そもそも、物語から何かしらのフィードバックを得ようとしている時点で、なんか歳とったなあ、と感じてしまいますね。
あと、今回は主人公が天寿を全うしたというのも大きいですね。

なんやかんやでとても面白かったので、この勢いで近現代の物語もどんどんやっていけば良いと思いました。