ジェンダーに関する差別的発言のニュースにふれて考える

東京五輪パラリンピック組織委員会森喜朗会長が差別的な発言をして、たいそう炎上しているようです。冗談を言ったつもりが冗談になってない、というか、冗談でも言えるということはそれはもう本心ということで、下手なことは言うべきではないのにな、て感じ。
ただまあ本人はおじいちゃんですから、きっと言っても分からないのでしょう。

こういった話題からは一定程度距離を取っておきたいと思う方が気は楽ですよね。ただ、楽な方に我が身を置いておいて良いのか、と自問することはあります。

今更ですけど高齢化社会と言われて久しく、80歳だろうが90歳だろうが現役バリバリで働く人は今後も議員に限らずいっぱい出てくるでしょう。アメリカのリーダーですら70歳台ですからね。
「この国は若者が引っ張っていくんだ」なんて言ってたのが「この国は年寄りのものだ」となる日も近いかもしれません。それくらい歪な人口ピラミッドの形をしていると思うのです。そういえば弊社における「定年」の考え方も最近ドラスティックに変わりました。

そんな社会で生きる我々にとって、高齢者の台頭は今後もしばらく続くのではないでしょうか。議員なんてその最たるものでしょうし。
ということは、ジェンダー平等の観点からあらぬバイアスを持った人が組織のトップにたつ可能性も、むしろ今後の方が高いと言えるのではないでしょうか。
歪な人口ピラミッドにおいては、『高齢者=ジェンダー平等の考えが古い』という固定観念とともに、そのような風潮やむなしというバイアスをそのまま受け入れて良いのでしょうか。
というと、まあ困るのは自分達ですな。内輪だけですべてのことが完結することは昨今稀ですからね。
このような話題からは一定距離をとりたいと思いながら、何もしなかったら大きな流れに身を任せるのと同義となり、では大きな流れを読み誤らないようにするべきだけど、果たしてそれだけで良いのか、と自問する日々です。

特にワタシが属しているのは、「9割以上が男性」&「年々平均年齢が上がっていってる」という業界です。真剣に考えたら、対岸の火事とはいえない案件ですね。