最近読んだ本でおもしろかったやつ(小説以外)

なんやかんやで話題作は面白いです。

マイケル・サンデルの本

おなじみサンデル先生。
この本、何年か前に流行ってたよね。天邪鬼なので読むのが遅れました。
相変わらず、このぶ厚い本の95%くらいが現状の批判で、残りの5%で自分の考えを述べる構成。この人の著作は基本この配分だと思う。ネームバリュー考えたら逆でも良いのにね。
メリトクラシーに対する批判をあらゆる角度から行い、これからのあるべきすがたを考察する、という内容になるのかな。大変面白く、読み応えバッチリでした。

サピエンス全史

認知革命、農業革命、科学革命を通して、ホモサピエンスの歴史を紐解く。歴史を俯瞰できる時代に生まれて良かったと思える本です。

FACTFULNESS

データをよく見て、バイアスを跳ね除け、ファクトに基づいた判断をしよう。世界は少しずつかもしれないけど良くなっているよ。
な内容でした。
世の中に「救い」があるとしたらこういうところなのかなと思います。と同時に、やはりちょっと他人事のように思っておる自分に気づいたりもする。

AI時代のアンラーニング

「unlearnは大事なこと」という概念は個人的には昔から大事にしていたつもりですが(意識しないとすぐ舞いあがっちゃうタイプ)、その概念をunlearnというワードに収斂させたのは偉大だと思う今日この頃。いったい誰の仕事なんでしょうかね。昔からあったのかな。
この本は、「勉強」「学校」「学習」といったことの歴史を紐解き、これからの学習のあり方を提言しているものです。AIとかあんまり出てきません。若者ターゲットなのかなあと感じましたが、オジサンが読んでもたいへん面白かったです。

テツガク入門

表紙絵がバキですよ刃牙
過去から現在に至るまでの哲学者の紹介をバキっぽく書いてくれてます。随分と昔の本ですが、この手の本はいつの時代にもありますね。
バキっぽいですがとても真面目な内容で、バキっぽいからとても面白いし、バキっぽいのは関係ないかもしれないけどメチャクチャ分かりやすいです。哲学の勉強はこの本から始めたら良いと思う。

「時間」とは

物理学者がこのタイトルで人文的な内容の本を書いてる時点でもう「買い」です。超エモい。
著者の方は著名な物理学者で、メディアへも積極的に出てこられてる方のようです。名前は知ってたけど読むのは初。kindle unlimited対象になってたのでここぞとばかりに読みました。
「時間」に関する最新の研究の紹介まであって、しかも結構分かりやすく書かれていて、読んで損はないです。 あと、なんか文章がロマンチック。

ローマ帝国の本

同じくkindle unlimited対象になってました。kindle unlimited始めてから、こういった本に手が届きやすくなりました。ありがたい。
「帝国」というのに興味があります。「世界史ダイナミズム」的なものももっと理解したいなと思っています。 最近、コテンラジオも聞き始めました。勉強したい分野が増えるのは良いことです。
すごくボリュームありました。が、これでもギボンの原著と比べたらだいぶ端折ってるっぽい。
ローマ帝国の偉大さと、世の中の栄枯盛衰さを感じることができる本でした。

小室直樹の本

小室直樹さんの本は初体験です。「知の巨人」というイメージありますが、著作リストを見ても、あらゆる分野をフォローされていたのがよく分かります。上の2冊は一昔前に書かれたものの再販みたいです。普遍的なことを独特の語り口で書かれています。色褪せませんね。
これも、コテンラジオの影響大ですが「宗教」の勉強ももっとやってみたいなと思いました。