機密保持の感覚

会社勤めをしている身ですので、機密保持契約の書面にサインをしたうえで、日々お仕事をしています。業務上知ってしまった会社の情報を外で喋ってはいけません。ノウハウなどもそうです。例えば若い学生さんに、「〇〇さんはどんなお仕事をされているのですか?」とキラキラした目で聞かれても、ドヤ顔で何でもかんでもペラペラ喋るわけにはいかないわけです。ドヤりたい気持ちがいくら大きくても。

本ブログは最初は、趣味プログラミングのお勉強のアウトプットの場とするつもりでした。実際、pythonでファイル入出力やってブログにコードを載せたこともありました。

この路線でどんどん勉強したことを書いていくつもりでした。

しかし、ひょんなことから仕事でプログラミングを扱うことになり、少し風向きが変わりました。素養はないも同然だったので、プログラミングのお勉強をするところから「業務」扱いになったのです。ワタシ史上初、趣味と仕事がオーバーラップです。いやむしろ趣味プログラミングの時間が激減しました。いくら好きとは言え、仕事と同じことを趣味でもやりたくない、という感覚です。幸か不幸か、やろうとしていた細かい分野も趣味と仕事で被ったのですよね。それ自体は悲しくもなんともないのですが。

で、毎日真面目には働いていますから、プログラミングの知識はそれなりに増えていくのです。ではこれを当初予定の通りブログにアウトプットするかというと、なかなかそうはいきません。大したことのない知識であっても(たとえば、英語のドキュメントを和訳しただけだったとしても)、「業務上知り得た情報、ノウハウである」という意識があるので、「あ、これネットにアウトプットしたらあかんやつか?」と思ってしまうのです。

ということで、このブログにプログラムのコードが載ることはほぼなくなってしまいました。(まぁ諦めたつもりはないものの…)
我ながら、必要以上に安全側の対応です。

ネット上には、個人が投稿したと思われる膨大な量の情報、ノウハウが溢れています。あれらはどうなんでしょう。全てが機密保持の届かない趣味の産物とは思えません。「厳密に言えば、もし機密保持を結んでいたらアウトなのでは?」というものもそれなりの数あるのではないかと感じます。繰り返しになりますが、ワタシの考え自体がかなりシビアに見ている方だと思います。
他方、ひょっとしたらソフトウェア界隈はそういう文化なのかもしれないたも思います。これだけオープンソース隆盛ですし。ならば機密保持的の概念もワタシのそれとは違うんだろうな…。確認のしようはありませんが。

さて、ではみなさんどう言った心持ちで自分の書いたコードをネットに公開するかというと、まあ、きっと機密保持を意識している人ってあんまりないのでしょうね。どうやら暗黙の了解的に許されている部分もあるように感じます。個人はきっとアウトプット欲求に突き動かされているのでしょう。
やっぱりワタシが今いる分野とはかなり文化が異なるのだろうなあ。